http://otapol.jp/2014/12/post-2123.html不況が叫ばれるエ□ゲー業界にニューウェーブ!? 専門誌「TECH GIAN」品切れ続出の謎を編集長に問う
2014年12月16日
11月に発売されたエ○ゲー専門誌「TECH GIAN」2015年1月号(KADOKAWAエンターブレイン)が空前の売り上げをみせ、Amazonなどでも一時売り切れとなる事態が起こった。
もはや売り上げは横ばい〜右肩下がりが当然で、美味しい話など聞かないエ○ゲー業界。そうした中で、エ○ゲー専門誌としては先日「DENGEKI HIME」(KADOKAWAアスキー・メディアワークス)が休刊を発表するなど、“先細り”の世界とされてきた。ところが、ここに来て「TECH GIAN」が予想外の売り上げを見せた理由とは、一体なんなのだろうか?
この2015年1月号が急速に売り上げを増やした理由としてもっぱら囁かれているのが、過去の製品版エ□ゲー丸々一本を収録した付録DVDだ。これまでも「TECH GIAN」は、過去作の全編収録DVDで人気を博してきた。今回収録された作品は『終末の過ごし方』。1999年に発売された本作は、当時、「ヒロインが全員眼鏡っ娘」ということで話題を呼んだ作品だ。開発元のアボガドパワーズが、今年8月から活動を再開したこともあり、今再び注目を集めているよう。同誌編集長の大村正明氏は語る。
「『終末の過ごし方』が貴重で懐かしいタイトルということで、大きな反響を呼んでいるようです。先日、弊誌のウェブ版『TG Smart』でも本作品のレビュー(外部参照)を掲載したのですが、かなり拡散されており、原作者である大槻涼樹さんからもツイートしていただけるなど、色々な方に伝播していっています」
こうしたことからも、熱狂的なファンの多いことがわかるエ○ゲー業界。“斜陽”と喧しいが、それも杞憂か? と思いきや……。
「一昔前の美少女ゲームバブルはもう形成しづらいと思います。そもそもエ○を基軸に置いたアダ○ト市場なため、本来はそこまで大きい市場にはなりづらいはずなんです。今になって、先細り感が顕著に見えている原因は、音楽CD市場やその他の市場と同様に、“パッケージ販売”という形態がユーザーのライフスタイルと合致しなくなっているからでしょう。美少女ゲームは形あるモノへの愛着度がずいぶん強いカテゴリーではありましたが、スマホ普及に合わせてユーザーの意識すらダイナミックに変わりました。
とはいえ、2次元エ○コンテンツってなくなるわけがないんで、作り手も受け手も発信の方法を変えて、新しい生態系が作られていくと思います」(同)
付録DVDに加えて、販売数が伸びている要因として、大村氏は2014年11月号から始まったソーシャルエ○ゲーとのコラボ、つまり新潮流であるDMMオンラインゲームユーザーに接続できたことを挙げる。
「11月号(9月21日売り号)での、DMMオンラインゲームの人気作品『千年戦争アイギスR』とコラボレーションしたシリアルコード企画が想定を大きく超える反響がありました。前もって刷り部数は増やしていたんですが、予想を大幅に超える売れ行きで、ネット書店から順次在庫が枯渇していき、さらにリアル書店でも完売が相次ぎまして、入手困難となってしまいました。読者の皆様には、大変ご迷惑をおかけしました。最新号の『TECH GIAN』1月号(11月21日売り号)でも、同じくDMMオンラインゲームの『対魔忍アサギ〜決戦アリーナ〜』とコラボレーションを行っております」(「TECH GIAN」編集長・大村正明氏)
ここ数年、確実に存在感を増している「ソーシャルエ○ゲー」というジャンル。それは、もはやユーザーにとって手軽楽しめるエ□ゲーの新ジャンルとして定着しつつあるらしい。
「DMMさんの『千年戦争アイギスR』や『対魔忍アサギ〜決戦アリーナ〜』のシリアルコード企画は、今までのパッケージ美少女ゲーム領域とは違う、DMMオンラインゲーム領域に新しいユーザーがとてつもない購買力を持って生息している証ですよね。雑誌パッケージに付録という形を取ることで、彼らの存在が“リアル”に現出して、“リアル”に強烈な影響力を及ぼしたわけです。今後はリアルに接続できる紙媒体の『TECH GIAN』とウェブ媒体『TG Smart』の両輪で、新しい生態系に僕らもがっつりと生息していきたいと思っています」(同)
エ○ゲーは、“パッケージを購入してパソコンにインストールし、一人で楽しむもの”という固定観念の中に存在してきた。ところが、ソーシャルエ○ゲーの登場は、それすらも過去の物へと変えようとしている。こうした新たな動きによって、エ○ゲー業界はどう変貌していくのだろうか?
posted by Kawakita at 21:33|
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