http://www.sankei.com/premium/news/141122/prm1411220018-n1.html
アニソンライブ人気急上昇 「オタ芸」など独自文化で一体感 世界にも波及
2014年11月22日
アニメソング(アニソン)の人気が若者を中心に高まっている。ライブなどの観客は年々増加し、イベントのチケットは発売後、短期間で完売となる人気ぶりだ。ファンが思い思いのパフォーマンスを繰り広げる「オタ芸」や「掛け声」など独自の文化も育っている。(本間英士)
「素晴らしい歌をありがとう!」「世界一かわいいよ!」
8月29〜31日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで開催された「アニメロサマーライブ(アニサマ)」。ステージ上のアニソン歌手の一挙手一投足に若者たちがペンライトを振り、野太い声援を送った。
会場の外では、「チケット買います」と書いた紙を掲げる人たちがあちこちで見られた。良い席はネットオークションで値段が数万円に跳ね上がることも。会場内にいた東京都中野区の男性会社員(24)は「アニサマはアニソン界の『紅白』。毎年来てますし、来年も“参戦”します」と笑顔で語った。
アニサマ動員8万人
平成17年にスタートし、今年で10年目のアニサマは年々、観客が増加。20年に開催期間を2日に、昨年からは3日に拡大した。チケットは短期間で売り切れ、今年は過去最多となる8万1千人の動員を記録した。ここ数年は女性ファンの増加も目立つ。立ち上げから関わっている太田豊紀エグゼクティブプロデューサーは「(この10年で)アニソンを好む人が着実に増えてきており、アニサマもイベントとして定着してきた」と、手応えを語った。
http://www.sankei.com/premium/news/141122/prm1411220018-n2.html
一方、今月22日には、アニマックスが主催する「アニマックスミュージックス」が横浜アリーナで開かれる。21年に始まったこのイベントでは、過去の名作アニメの主題歌を現代のアニソン歌手が歌うなどのコラボ企画が充実。客数は開始年の1600人から、昨年は2万4千人に増えた。薗田好豊プロデューサーは「アニメの質は年々向上し、大人が鑑賞しても面白い作品が増えたことで、アニソンに昔より親しみやすくなっている」と語る。
両イベントの魅力は、所属事務所やレーベルの壁を超え、旬のアニソン歌手が一堂に会することだ。アーティスト同士の共演や新曲の披露もあり、楽しみにしているファンは多い。
聞いていて飽きない
スカパーJSATが5月に行った音楽意識調査によると、アニソン人気は10、20代で高く、特に10代の場合、全体の35・2%が「最も好き」と回答し、ポップス(37・6%)に肉薄。他の各年代ではポップスが大差を付けて一番人気なだけに、10代の「アニソン好き」が際立つ。
アニソンの何が若者の心をつかんだのか−。太田さんはアニソンの多様性を指摘する。「ポップスやロックには(曲や歌詞に)ある程度の『作法』が必要で、その範囲をあまり逸脱できない。>アニソンは、1つの曲に民謡やラップなどさまざまなジャンルが混ざっていたり、作品のテーマに合わせて歌詞が考えられていたり。聞いていて飽きないし、音楽として非常に面白いと思う」
http://www.sankei.com/premium/news/141122/prm1411220018-n3.html
アニソンライブには歌に合わせた「掛け声」、独自の踊りを披露する「オタ芸」が定番化。ペンライトの色をアーティストや曲ごとに変えて振る動作や、おそろいの自作Tシャツやはっぴを着ての応援など独特な文化も育っている。薗田さんは「独自の文化が同じアニメ好きとしての『共感』と会場の『一体感』を生んでおり、数多くの人を引きつけるのでは」と話している。
◇
ラスベガスなど5都市でも
アニソンの人気は日本だけではなく、世界にも波及している。最近は、海外のアニメファンがアニソンを歌い、動画サイトにアップロードしたりするなどアニソンを楽しむケースが多く見られる。
海外ファンの増加を受け、アニソン関連会社はライブを海外に展開。アニサマとアニマックスミュージックスは今年、台湾でライブを開催した。音楽制作会社「ランティス」などは来年、米国・ラスベガスやシンガポールなど海外5都市でライブを行う。
ライブに力が入る背景には、収入上の理由もある。オリコンの今年上半期のCDシングルランキングでは、アニソンの最高位は32位。50位まで見てもランクインは3作のみだった。
一方、日本動画協会によると、昨年のアニソンライブの市場規模は60億円で、一昨年の35億円から1・7倍の成長を遂げた。関連イベントや展示会などの収益と合わせたライブエンターテインメント売り上げは288億円になり、CDなど音楽ソフトの売り上げ(246億円)を上回った。
業界関係者は「アニソン業界も他の音楽業界と同様、『CD』から『ライブ』へとビジネスモデルを転換しつつある」と話している。
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